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幕末の動乱期に生まれた実戦仕様の短刀。その鋭利な姿と、刀工吉之が新撰組隊士の刀を製作していた記録からもこの短刀の目的が想像できます。
銘鑑によれば、吉之は文久頃(1861〜)の刀工で武蔵国(今の東京都・埼玉県)にて作刀。慶応三年に上野聖護院宮から「法眼」の称を許され、以後は法眼吉之と名乗る。弟の正之と共に新撰組隊士の刀や三多摩壮士の杖刀を作る。
本作品、身幅細く切先の尖った非常に鋭利な形状をしており、近接戦闘で敵を突き刺す為の仕様と推測される。また、よく精鍛された地鉄に流れるように焼かれた乱刃は、美しく冴えており美術品としての価値も十分。
さらに拵えは、目立たぬよう黒を基調に整えられており、派手さはないものの、この時代を垣間見ることができ面白い。鍔・目貫・縁頭等は一様に銅地にて揃う。
尊王攘夷派、佐幕派が入り乱れて戦い続けた江戸幕末期、この短刀からはそんな戦乱の時代が感じられます。拵え、保存刀剣鑑定書付。
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